初夏。
いつの間にか立夏を過ぎ、季節は初夏になりました。
日射しの力にも初夏を感じられます。
当店の庭の草花も季節の移ろいとともに
次々と咲いてくれます。
一句 小綬鶏の 初夏を喜ぶ 如く啼き てんちょう
≪オダマキ≫
≪エビネラン≫
≪ホウチャクソウ≫
短歌を一首ご紹介させていただきます。
「もろもろの 山草おのおの 花つけて
言葉をもたぬ そのやさしさよ」
歌人 鹿児島寿蔵
草花は、毎年咲く時節を守り
一筋のこころで咲いて
そして散ってゆきます。
そんな草花の姿に、今を精一杯生きる事の大事を
教えられます。
己に与えられた状況のなかで文句を言わず
観る者のこころを楽しませ
時節因縁を守って散ってゆく・・・。
コロナ禍で大変な今であり、行動も制限されていますが、
自分の足元をみれば、すべきことは沢山あり
今こそ己を向上させるチャンスだと思います。
「随所に主と作れば 立処皆真なり」
(ずいしょにしゅとなれば りっしょみなしんなり)
臨済宗の祖、臨済義玄禅師のお言葉です。
かみ砕きますと、己の置かれた場所で
真実の自己に目覚め、常に主体性をもって生きるならば
その場所はみな真実の場所である。
困難によって、人間性が高められ、磨かれるものと思います。