新年あけましておめでとうございます。
令和3年元旦を迎えました。
日本列島が寒波に覆われ、当店のある岐阜県関市でも
雪のお元日となりました。
雪は大地を浄めてくれます。
一句 雪という 純白にみな 浄められ てんちょう
≪当店の雪の庭≫
年が改まり、令和3年になりました。
昨年は、コロナ禍という未曽有の災厄に遭遇した一年でした。
今年は、何とか明るい兆しが見えてこないかと祈るばかりです。
平常心是道(びょうじょうしんこれどう)という禅語があります。
「どんな時にも平常心で生きることが道すなわち悟りである」
という意味です。
しかし、そんなにたやすいものではありません。
人間は弱い存在です。
置かれた環境によって、心の持ちようもころっと変わってしまいます。
ですから、常に善根を積むよう心がけ
自分のこころの中に、しっかりとした核を持つ。
それが、もう一人の自分・自分の中の自分、
つまり禅のこころです。
禅のこころは、無作無心・融通無碍(ゆうづうむげ)であり
はからいを捨てた、あるがままのこころです。
至道無難禅師(しどうぶなんぜんじ)は、
「生きながら 死人となりて なり果てて
思いのままに するわざぞよき」
という言葉を残しておられます。
生きながら死ぬとはどういう意味か…
相対的な思慮分別を超越することです。
つまり、有無・損得・是非・善悪といった一切の分別を超越して、
無になりきり、無の境涯から一切の行動を運び出す。
これが、「思いのままにするわざぞよき」です。
人間は、損得に縛られて生きています。
その縛りを解き放ち、理屈を超えた境涯に至ったとき
禅門ではこれを見性(けんしょう)といいます。
一句 元日や 己のなかに おのれあり てんちょう
2021-01-01 19:50