初夏の花(2)。
初夏の陽がふりそそぎ、風光り、風薫る季節です。
鴬が、ホトトギスが啼き、川では川蝉が狩りをし、
すっぽんが甲羅干しをする姿が見られます。
まさに、生命の躍動を感じます。
当店の庭の花たちも次々と咲いていきます。
一句 ほととぎす 来しこと吾子に ラインせし てんちょう
≪雪の下の花≫
≪テッセン≫
≪撫子≫
≪マツバギク≫
≪ツツジ≫
この季節に相応しい禅語に、
「青山元不動 白雲自去来」(せいざんもとふどうなるも 白雲自ずから去来す)
という五言対句があります。
青山という本体は不動ですが、白雲が去来することによって
時々刻々相貌を変えていき、趣が増す。
自分は泰然としていて、縁に随い人や物がやってきてはまた過ぎ去っていく。
本当にできた人物というものは、外的条件がどのように変わろうとも、
あたかも富士山のように泰然として、
少しも真実の自己を動ずることなく、順境もとよりよし、
逆境また可なりと達観して、いささかも志操を変えることがありません。
富士山が去来する雲によってかえって趣を増すように、
逆境や難関に遭遇すると、いよいよその真価を発揮するものです。
自分もこのような「不動心」を養いたいものです。
※参考文献 「禅語の茶掛け 一行物」芳賀幸四郎著
2022-06-02 19:28