禅宗とは?(そのはじまり)
仏教を開いたお釈迦さまに「拈華微笑」(ねんげみしょう)というエピ
ソードがあります。そもそも禅は、このエピソードからはじまったと
中国の書物にあります。
それは、インドの霊鷲山(りょうじゅせん)という山の僧院でのことで
した。
お釈迦さまが一輪の花を拈(つま)んで弟子たちにみせ微笑みまし
た。弟子たちはとまどってだまっていましたがただ一人摩訶迦葉
(まかかしょう)という高弟だけが微笑みました。
これを見て、お釈迦さまは「私に正法眼蔵、涅槃妙心、実相無相、
微妙の法門がある。この法門は、文字言語では伝えることのでき
ないものである。今、迦葉に伝える。」とおっしゃいました。
これが禅のはじまりで、禅のこころは「不立文字 教外別伝」とい
われ、言葉や文字に記された教えとは別に、師から弟子へ以心
伝心で伝えられてきました。
それは、「直指人心 見性成仏」(じきしにんしん けんしょうじょ
うぶつ)自分の心をまっすぐにみつめて、さとりにいたる仏道だと
いうことです。
禅の奥義は言葉によらず、お釈迦さまが花を拈(つま)んで摩訶
迦葉が微笑んだとき、以心伝心(心から心へ)で伝えられました。
それが、師資相承(師から弟子へ)の禅のはじまりとされていま
す。
そして、お釈迦さまから28代目の弟子ボーディダルマ(菩提達
磨)という僧がインドから中国にきて禅を伝えたとされています。
それが、達磨大師(だるまだいし)(5~6世紀)です。
参考文献:新日本の歴史 大角修 著 日本の仏教 大角修 著
禅宗の各宗派(臨済宗、曹洞宗など)の御本尊は釈迦如来(お
釈迦さま)で法要の際、掛ける掛け軸は「南無釈迦牟尼仏」にな
ります。
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南無釈迦牟尼仏の掛け軸は、法要の際床の間に掛けられます。
そして、禅宗の宗派のご家庭では一般的に南無釈迦牟尼仏の掛け軸が掛けられます。
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